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    栄養士・食アスリートシニアインストラクターの堀口泰子さんに聞く、しなやかで美しいカラダをつくるための「くるみ」活用法

    2017/11/08

    健康で美しい身体をつくるには、バランスのとれた食生活を心がけることが重要です。やせたいからといって無理な食事制限をしていては、逆効果になることも。そんなときに大活躍してくれるのが「くるみ」です。代謝アップや疲労回復効果など、理想的な身体づくりに役立つ「くるみ」活用法を栄養士・ 食アスリートシニアインストラクターの堀口泰子さんがご紹介します。

    栄養士・食アスリートシニアインストラクター
    堀口泰子さん

    フィットネスクラブ栄養士としてダイエット指導に従事。独立後、「食とスポーツと健康」をテーマに活動開始。ジュニア選手からトップアスリートまで栄養サポートの他、「食べることで心も身体も強く美しくなる」食アスリートセミナーを開催している。

    代謝アップを目指すなら「プラスする」食べ方を!

    食べるフィットネス【くるみライスボール】
    ダイエットや身体づくりのための食事を考えるときは、食事量や摂取エネルギー量を「減らす=マイナスする」ことをつい意識してしまうもの。しかし最近では、スーパーフードなどの身体に良いとされる食品や栄養素を「積極的に取り入れる=プラスする」ことも注目を集めています。

    「マイナスする」方向に偏った食べ方では、必要な栄養素まで不足してしまうことも。栄養不足の状態が続くと、身体は体脂肪の燃焼よりも貯蓄を優先し、代謝を下げてしまうのです。

    強くて美しい身体を作るためには、燃焼効率を上げることがポイント。質の良い栄養素を「プラス」し、食事の量を適正にキープすることで、代謝アップを目指しましょう。

    代謝を上げるために必要なの「脂質」

    代謝アップのための条件は2つ。(1)質の良い「燃料」があること、そして(2)「着火剤」があることです。

    (1)の「燃料」とは、カロリーのある食材のこと。炭水化物、たんぱく質、脂質を指し、車で例えるとガソリンに当たります。大切なのは、燃料の「質」と「適正量」。スイーツなどカロリーの高いものを食べる代わりに必要な食事を減らしたり、炭水化物や脂質を極端に避けたりというような方法はNG。質の良いものをバランスよく取り入れて、しっかり燃やすことが大事なのです。

    日本人の食事摂取基準(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」)では、炭水化物60%、脂質25%、たんぱく質15%の割合で摂取することが理想とされています。

    一方、実際の摂取状況について見てみると、脂質については理想的な割合より多く、魚介類よりも肉類や油脂類からの摂取に偏っています。そのため、体内で生成することのできる動物性の脂質、飽和脂肪酸の摂りすぎが指摘されています。

    オメガ3脂肪酸を積極的に取り入れて

    くるみに多く含まれる「オメガ3脂肪酸」は体内で作ることができない必須脂肪酸。植物油などに含まれる「オメガ6脂肪酸」と、1:4の割合で摂取することが理想とされているため、積極的に摂取するようにしたいところです。

    炭水化物は摂取エネルギーの半分以上食べてよいことになりますが、ここで大切なのは栄養の“質”の違いです。スイーツなどの高カロリーな炭水化物よりもお米を食べる、肉類ばかりに偏らないよう植物性たんぱく質も摂取するなど、栄養の質を向上させるよう心がけましょう。

    (2)の「着火剤」とはビタミン、ミネラルといった、カロリーを持たない栄養素のこと。車に例えるなら、燃料を効率よく燃やすためのエンジンオイルに当たります。

    くるみには「着火剤」となる、ビタミンB1、B6、E、葉酸、銅、マンガン、カリウム、マグネシウムなどが含まれています。さまざまな食材と組み合わせることで、豊富な栄養素をバランスよく取り入れることができるのです。

    小腹対策、スポーツ後、シチュエーション別「くるみ」活用法

    シチュエーション別「くるみ」
    ●小腹が空いたときに…
    くるみは少量でエネルギー補給が可能。腸内環境を整える食物繊維や抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれている上、低糖質です。糖質を控えたい場合には、飴やチョコレートに代わる「質の良い間食」になります。

    ●スポーツの後に…
    くるみは、運動で消費したエネルギーを素早く補給します。また、適度な炭水化物・たんぱく質と合わせて補給することで、疲労回復効果も。また、くるみに含まれるマグネシウムやカリウムは筋肉の収縮に利用されます。

    また毛細血管を拡張させて血流をよくすることで細胞の新陳代謝を上げ、運動により消耗した筋肉や血液細胞の再生に必要な栄養を補給することができます。

    くるみ+フルーツ+雑穀米のおにぎり(鮭入り!)

     

     

    ■■美しい身体づくりに!くるみ活用レシピ■■

    栄養価が高く、古くから健康食として知られてきた「くるみ」。おやつやデザート、運動後の栄養補給に、日常的に取り入れていくことで、健康で美しい理想的な身体に近づけます。ぜひ手に取ってみてくださいね。

    食べるフィットネス【くるみライスボール】

    【材料】米1合で2人分 およそ6個分

    ・米 1合
    ・酒 大さじ1
    ・冷凍枝豆(実のみ) 60g
    ・くるみ(ロースト) 15g
    イエロー、パープル、ピンク共通(3色すべて作った場合の分量ではありません。)

    〈イエローボール〉
    ・ツナ缶(水煮) 1缶
    【A】
    ・かぼちゃ 80g
    ・ソバの実 大さじ1
    ・おからパウダー 大さじ1
    ・しらす干し 大さじ1
    ・クコの実 大さじ2
    ・水 大さじ3

    〈パープルボール〉
    ・ツナ缶(水煮) 1缶
    【B】
    ・乾燥ひじき 大さじ1
    ・しらす干し 大さじ1
    ・黒米 大さじ1
    ・水 大さじ1

    〈ピンクボール〉
    【C】
    ・鮭 1切れ
    ・しょうが 1/2かけ
    ・素干し桜エビ 4g
    ・だし昆布 5cm

    【作り方】
    (下準備)★くるみを粗く砕き、冷凍枝豆と合わせる。

    〈イエローボール〉1個分156kcal 1人分469kcal 全量938kcal
    ① かぼちゃは種を外して、1cm角に切る。
    ② 炊飯釜に米と酒、ツナ缶の煮汁を加え、1合の水加減まで水(分量外)を加える。
    ③ 【A】とツナ、水大さじ3を加え炊く。
    ④ 炊き上がったご飯に★を混ぜ合わせる。6等分にまるめる。

    *そばの実のみ使用しない場合は加水量を大さじ2にする。
    *おからパウダーのみ使用しない場合は加水を大さじ2にする。
    *そばの実、おからパウダー両方を使用しない場合は加水量を大さじ1にする。

    〈パープルボール〉1個分143kcal 1人分430kcal 全量
    ① 炊飯釜に米と酒、ツナ缶の煮汁を加え、1合の水加減まで水(分量外)を加える。
    ② 【B】とツナ、水大さじ1を加え炊く。
    ③ 炊き上がったご飯に★を混ぜ合わせる。6等分にまるめる。

    〈ピンクボール〉1個分146kcal 1人分439kcal 全量877kca
    ① 鮭は熱湯をかけて臭みをとる。
    ② しょうがは千切りにする。
    ③ 炊飯器に米、酒を加え、1合の水加減まで水(分量外)を加える。
    ④ 【C】(下処理した鮭、しょうが、素干し桜えびと昆布)を加え炊く。
    ⑤ 炊き上がったら鮭から骨と皮を外してからご飯に★を混ぜ合わせる。6等分にまるめる。

    WALNUT COLUMNS くるみコラム

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